世紀越えとは


世紀越えとは〜世紀末と世紀越え

 「世紀越え」とは何でしょうか。世紀越え・ミレニアムをテーマにした異業種交流サークルであるピース2000倶楽部では、「世紀越え」を「20世紀から21世紀へ、第2ミレニアムから第3ミレニアムヘの架け橋として現れる国内外のすべての社会経済現象、もしくはその時期」であるとしています。

 これまで日本においては、「世紀末」という言葉が主に用いられてきました。この言葉は19世紀末に現れ、それ以前はなかったといわれています。また、世紀末現象という言葉もそれ以前はありませんでした。

 この「世紀末」とは「ヨーロッパ、特にフランスでは十九世紀末にそれまでの権威が破られ、人々が心の拠り所を失い、懐疑や絶望、享楽などの気分がみなぎっていました。こうした社会現象、もしくは時期」のことです。

 ピース2000倶楽部の世紀越えアンケート調査では、20世紀末の日本における世紀末現象として、官僚や金融業界のさまざまなスキャンダルやコンピュータ2000年問題などを挙げる人が目立っています。

 また、クローン技術や環境問題などの21世紀の課題を挙げる人も多くなっている。確かに、20世紀末にクローン技術や遺伝子操作などの生物を対象にした新しい工学が出てきており、それらの新しい工学の出現によって、ある種の世紀末的な不安感がみられます。

また、世紀末現象として「台所が壊れ始めた」「彼女が浮気した」など、個人的な問題を切々と訴える人も多いなど、世紀末現象に対する認識は個人的な生活環境によって影響をうけるものであるようにも思えます。

 一方、「世紀初」とは「新世紀の到来を祝う社会現象、もしくは時期」である。2001年には「世紀初」の商品なども増えるのではないでしょうか。

 今回は、1000年に一度の「大世紀末」であり、普通の「世紀末」とは違うといわれています。ミレニアム(千年王国)の到来があり、千年に一度の「大世紀越え」です。

 また、2000年の歴史的瞬間と21世紀の歴史的瞬間という二つのカウントダウンがあります。この二つの歴史的瞬間のカウントダウンは世紀越えイベントのシンボルであるといえます。

 現在、マスコミなどで2000年か2001年かなどと議論が展開されています。しかし、ミレニアムというものを暦としてとらえるのは西暦2000年の到来が初めてであると考えられます。千年紀のスタートは公式には2001年ですが、一般の人々がミレニアムを千年王国ではなく、千年紀としてとらえて暦として使うというのは今回が初めてなのです。

 確かに、千年期という単位をこれまでも考古学者などが使っていました。しかし、日本人にとって、ミレニアムという言葉はほとんど認識されていません。ミレニアムは元来、千年王国とか千年祭という意味であったはずであり、したがって、西洋ではミレニアムを二〇〇〇年を中心にとらえているのです。

 そういう意味で20世紀から21世紀への時代の架け橋を「世紀越え」としてとらえ、1999年〜2001年を中心に「世紀末」と「世紀初」を楽しみつつ世紀越えイベントを展開していくことが重要であると考えらます。

 センチュリーの変わり目、ミレニアムの変わり目は、劇的に社会システムが変わるわけではない。世紀越えには、なにも変わらない中で何かを変えようとする集団的無意識が働いていると思われますが、時代はゆっくりと転換していくのです。西暦2000年か西暦2001年かではなく、西暦2000年と西暦2001年に二度のカウントダウンがあり、周年イベントとして西暦2000年にさまざまなイベントが開催されます。時代は少しずつ変わっていくのであって、継ぎ目なく続いている時の流れをはっきりと区切ることは難しいのです。


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